歌を歌えない私は、詠う、謳う。

3行日記

伝えたいことがあるわけではなければ、

まとまった文章でもない。

ただただ、脳内でとどまった思いたち。

 

できること、得意なことは、

やりたい、好き、になる。

至極当たり前のことではないだろうか。

 

自分の思い通りに筆が動くなら、

文章を書くことだって、絵を描くことだって、

きっと躊躇いはない。

 

思い通りに身体が動くなら、

走ることにだって、競技をすることにだって、

きっと前向きになれるだろう。

 

私は、歌うことが得意ではない。

声自体、嫌いではなくなったのが、

やっと、最近のことだ。

 

さて、私のもっとも好きなことのひとつは、

歌うことだ。

 

歌が上手いと、声が良いと言われる人は、数多といるなかで、

私はそこに該当しない。

けれど、歌うことが好きだ。

 

と思って疑ったことはなかった。

 

一度抱いた疑心は、

そう簡単に手放すことはできない。

自分自身が手を開いても、一生離れてはくれないかもしれない。

誘因の気配が近くにある限りは、特に。

 

できることでなければ、得意でなければ、

好きであってはならない気がした。

好きだと主張するたび、表現するたび、

それが好きだ、という気持ちで埋められていた部分が、

丁寧に、丁寧に、えぐられている気がした。

 

体を動かすことが、得意だった。

けれど、嫌いな教科は、迷わず「体育」

 

人格形成の途中ですら、そう思っていた私には、

できる、できない、好き、嫌い、は、

依存し合うことのない概念なのかもしれない。

 

そんな矛盾を、乖離を、

見ないふりし続けるために、

あわよくば、前を向いて、肯定してあげられるように、

 

私は、詠う、謳う。

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